長野県野沢温泉で小正月に開催される「道祖神祭り」。
江戸時代後期から続いているとされ、祭りの規模や大きさから日本を代表する道祖神祭りのひとつです。
今回は、野沢温泉道祖神祭りの見どころやアクセス方法、駐車場情報を紹介します。
Contents
野沢温泉の道祖神祭りとは
野沢温泉の道祖神祭りは、長野県の湯沢温泉で開催される小正月に行われる火祭りです。
厄災の襲来を防ぎ、子供たちの成長を祈願するために行われる「道祖神」の祭りです。
この道祖神は別名「どうろくじん」とも呼ばれ、毎年小正月である1月15日の夜に巨大な社殿を舞台に、火を灯すための攻防戦が繰り広げられ、その後社殿は一晩かかって燃やされます。
この祭りの特徴は、社殿に松明の火をつけようとする村の男たちと、火を守る厄年の男たちとの攻防戦です。
この緊張感が祭りのハイライトとなります。
野沢温泉の道祖神祭りでは、前年に子供が生まれた家庭では「初灯籠」と呼ばれる大きな灯籠をあげる祝いや厄年の祓い、道祖神木像による良縁祈願も行われます。
野沢温泉の道祖神祭りは、規模や大きさから日本を代表する道祖神の祭りのひとつとされ、国の重要無形文化財に指定されています。
この祭りは、江戸時代後期にはすでに行われていたと考えられています。
野沢温泉の道祖神祭りの見どころ
社殿
社殿は、山棟梁と呼ばれる責任者のもとで、山から伐採されたブナの木を御神木として使用します。
この巨大な社殿は、針金や釘などの金属を一切使わず、手作業で作成され、高さは十数メートルにも達します。
数えで42歳の厄年の男たちを中心とする「三夜講」と25歳の厄年男たちも協力します。
「三夜講」とは、数えで年齢が42歳の厄年に該当する男とその前後の年齢層から構成されるグループです。
このグループで3年間社殿づくりなどを務め、3年間の役目が終わると次の「三夜講」に引き継がれます。
大松明
祭りの際に、特定の「火元」と呼ばれる家庭に厄年の6人が蓑笠姿で行き、火打ち石で点火した神聖な火で社殿を燃やします。
この火が火元でオガラ(麻幹)の大松明に移され、道祖神歌を歌いながら道祖神場に運ばれます。
この小さな火は火打ち石から始まり、大松明の炎へと成長し、祭りの主役として輝きを増やしていきます。
火の攻防戦
祭りの最もスリリングな部分は、火との激しい戦いです。
「火元」の家から受け取った神聖な火をを松明に移し、村の男たちが勇敢に社殿に向かって飛び込みます。
彼らを待っているのは、厄年の25歳男性たち。
松の枝を使って火を消し、社殿を守ります。
社殿の上では、厄年にあたる 42 歳の男たちが祭りを見守ります。
道祖神祭りのスケジュール
1月13日
午後1時~ 御神木里曳き
1月14日
社殿組み立て
1月15日
昼過ぎ 社殿完成予定
19:00 火元もらい
19:30 燈篭到着
20:00 花火、道祖神太鼓
20:30 火元到着、野沢組惣代の火つけ、初燈篭の火つけ、子供の火つけ
20:50 大人の火つけ開始
22:00頃 大人の火つけ終了
アクセス方法
場所
長野県下高井郡野沢温泉村豊郷
交通アクセス
車:上信越自動車道 豊田飯山ICから117号線経由で約30分
電車:JR北陸新幹線「飯山駅」下車、直通バスで約25分「野沢温泉」下車
駐車場情報
道祖神祭りには例年駐車場が用意されますが、満車状態になるようです。
会場周辺は人出もあるので、宿泊されている温泉宿から歩いていくことをおすすめします。
まとめ
野沢温泉の道祖神祭りは、長野県で行われる伝統と信仰が息づく祭りです。
厄年の男たちが中心となり、巨大な社殿をかけての火の攻防戦は大迫力です。
この祭りは、厄災の襲来を防ぎ、子供たちの成長を祈願するために行われる重要な行事です。
ぜひ、野沢温泉の道祖神祭りに訪れて、日本の伝統と信仰の素晴らしい融合を体験してください。
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